渡る人なき吊橋に 今朝の雪美しく
国道471号の藤橋を渡り、小牧ダム湖を右に見てほどなく、赤い吊橋が目に入る。湯谷吊橋である。
昔この湯谷吊橋は、奥の二ツ屋と下の湯谷を結ぶ道路に架かった大切な橋であった。
昭和初期、巨大なダム工事のために、板敷きの橋は撤去されたが、昭和2年の10月、当時の(株)庄川水力電気によって架け替えられた。
橋の幅は1.85m、橋長58m、赤い鉄板を敷きつめた橋は、かつて二ツ屋の人たちが、荷物をかついで通った姿を覚えているただひとつの古道の吊橋である。
それにしても、対岸の雑木の枝の雪、赤い橋板、雪を浮かべた緑の水。わたしたちの心の底までも洗ってくれる清らかな眺めではないか。
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