山あいを 埋め尽した コバルトブルー
朝はあんなに谷嵐が吹いていたのに、日が高くなれば、うそのように静まりかえっている。
いつか、東京からの客をここへ案内した。「あら、水ってこんなコバルト色なの?」と信じられない面持ちで水面を見つめて、動こうともしなかった。
今は湖底になったが、それまでの流れを仮排水路に導入する工事は大正14年、本川締切工事は15年3月、同年7月にダムのコンクリート打ちを始めて、昭和4年末に竣工した。その翌年の昭和5年9月21日、水門閉鎖がなされて、眼下の小牧ダムが誕生した。
湖上の船は、ダムの誕生にまつわる大ドラマは知るよしもない。コバルトブルーの水を湛えたこの眺めは、町民誇りの大景観である。
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