昔から 流木見つめてきた 棚田
国道471号へ入り、藤橋を渡ってすぐに左へぐるっと廻ればこの棚田が見える。ていねいな石積みの畔で仕切られているのを見れば、ここに命を托し、限りない愛情をもって耕されてきたことがよくうかがえる。
景観には、自然まるごとの美と、人間の愛情によって輝いて見えるものとがある。この千枚田の美しさはどうやら後者の感じがする。
それにしても、川にダムがなかったころ、飛騨の山々の木材が、ひしめきあって流れていった。近くは電源開発に伴っておきた壮絶な流木事件を、この狭い段丘の棚田は、身を震わせながら見つめていたことだろう。
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