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むかしの農家は、ほとんどの家は茅で屋根をふき、土と切藁をこね混ぜた壁を塗り、エンナカ(いろり囲炉裏)で藁や枯木を燃やして煮炊きし、それなりに合理的で満たされた思いで暮してきた。
例外もあるが、家は東向きで、オモテラ(南側)の角が座敷であり、次にオイ(広間)があって土間のニワがあり、ウランカタ(北側)の角が便所になっていた。
やがてオイの後ろの北隅にナガシ、次にチャノマ、次にヘヤと並ぶようになり、農村の家造りの基本間取りとなっていった。
いま、早苗の田に影を映している白壁の土蔵は、南風にあおられる炎を恐れて東南の隅にたて、納屋を東北の隅に配した。
永年、先人が造りあげてきたこの景観は、貴重な文化財とはいえないだろうか。 |
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